シャルム・エル・シェイク(エジプト)

シャルム・エル・シェイクはエジプトの南端、シナイ砂漠と紅海の間に位置するリゾート地です。ここでは国際平和会議が数回開催されており、多くの人から「平和の街」と呼ばれています。

シャルム・エル・シェイクのモダンな港に入港すると、美しい景色をクルーズならではの視点から眺めることができます。迫力ある山々が水平線からそびえ立ち、マリーナに浮かぶボートやクルーザーとの見事なコントラストを作り出しています。

シャルム・エル・シェイクの歴史は、旧約聖書の時代にまでさかのぼります。モーセはシャルムに近いシナイ山から十戒が刻まれた石版を持ち帰ったと言われています。聖カタリナ修道院は、527年から565年にかけて山のふもとに建てられ、現在も残っています。ここは「モーセの燃える柴」があった場所と言われ、アラブのモザイクやギリシャ、ロシアのイコン、西洋の絵画など、貴重な芸術作品を所蔵する壮観な見どころです。

シャルム・エル・シェイクはその戦略的なロケーションのため、小さな漁村から主要港およびエジプト海軍基地へと発展しました。1980年代半ば以降は観光が主要産業となり、温かいホスピタリティで旅行者を迎えています。

港エリアでは、この地域が誇る自然の景観との調和を保つために細心の注意が払われてきました。ビーチは豪華で、ほぼ常に降り注ぐ太陽から日光浴客を守るために日傘が点在しています。気候は乾燥し、平均気温は年間を通して30°C前後と温暖です。1年を通して温かく、穏やかで澄み切った海は、ウォータースポーツや遊泳に最適です。

半島最南端のラス・ムハンマド地区は、地域の景観、野生動物、素晴らしいサンゴ礁を保護するための自然公園に指定されています。このエジプト初の国立公園は、国内最大級でシャルムから車で1時間以内の場所にあります。公園の名前は、風雨に削られた断崖が預言者ムハンマドの顔のように見えると言われたことに由来します。

日中の市場では、地元のベドウィン文化がもたらす色鮮やかな本格的な工芸品が売られています。オールドマーケットは、正真正銘のアラブのバザールらしく迷路のように入り組んでいます。ここでは値段交渉にかかる心の準備をしましょう。定価は存在しませんので、値切るのは当たり前とみなされています。ここでは米ドルとユーロが使えます。シャルム・エル・シェイクへの寄港のお土産をご購入の際は、ご自身の値段交渉スキルをお試しください。

シャルム・エル・シェイクには、あらゆる好みに合う幅広いレストランが揃っており、洗練された多彩なナイトライフをお楽しみいただけます。世界各国からのお客様にご満足いただける料理があり、西洋料理はもとよりレバノン料理やエジプト料理、最高のシーフードも召し上がっていただけます。軽食には、アエーシ(この地域のフラットブレッド)を添えたババ・ガヌーシュがおすすめです。焼きナスをマッシュしてタヒニ(ゴマのペースト)と混ぜたこの料理は、スモーキーでピリ辛の風味が魅力です。