シアトル、ワシントン州(アメリカ)

すべての人が満足できる都市などないと言いますが、シアトルは例外かもしれません。一年中緑に満ちており(別名「エメラルドシティ」)、すべてが揃っている都市としても知られています。大手企業と小規模の独立企業がうまく共存し、ピュージェット湾に面しているため、最高級のシーフードが味わえます。加えて、都市公園や水辺の散歩道、ビーチなど美しい観光スポットが点在し、アウトドアアドベンチャーのオプションも満載です。 

長い伝統を誇るコンサートホールやアート・ギャラリー、博物館や美術館はもちろんのこと、多くの人がシアトルを理想的な定住の地とする理由はたくさんあります。クラフトビールやコーヒーに目がない方であれば言うまでもありません。

シアトルの人気観光スポット

シアトル・スペースニードル

キュナード船を下船してシアトルの街を散策すると、最初に目に入る人気観光スポットはスペースニードルでしょう。ローワー・クイーン・アン地区でシンボル的な存在であるこのタワーは、シアトルが誇る名所のひとつです。

2つの展望フロアからなるこの建築物は毎日営業しており、世界でここにしかない回転ガラスフロアは必見です。市街地をぐるりと一望できる360度の眺め。地上約152mの高層階ならではの景色をお楽しみください。

パイクプレイス・マーケット

シアトルで有名なもうひとつの観光スポット、パイクプレイス・マーケットは、クルーズ中にぜひ訪れたい場所です。

「シアトルの魂」と呼ばれることもあるパイクプレイスは、1900年代初頭からこの街の生活に密着しています。シアトルの歴史あるダウンタウンに位置する、36,421m²にもおよぶ広大なマーケットは、年中無休で、アメリカ最古の現存する最大級のマーケットとしても有名です。配布されている地図を見ながら散策したり、地元の団体が主催するツアーに参加したりして、おすすめのお店や見どころを探索しましょう。

パイクプレイスには、新鮮な食材や雑貨、手作りの工芸品のほか、さまざまなレストランやバーも軒を連ねています。シアトルのご当地グルメを堪能したい方には特におすすめです。

レーニア山

レーニア山はシアトルから少し離れたところに位置し、観光スポットとして必見です。

市街地から南東約140kmにそびえる、高さ4,392mのレーニア山。少し距離はありますが、時期によってはシアトルから素晴らしい姿を見ることができます。

実はこのレーニア山は活火山であり、1854年に最後の噴火が起こっています。広大なレーニア山国立公園の一画には、湖、氷河、野生の花々が生い茂る牧草地があり、さまざまな野生生物と自然が豊かに共生しています。

 

シアトルの楽しみ方

スターバックス1号店のコーヒーを飲む

シアトルは良質なコーヒーで有名です。街には何百軒ものコーヒーハウスがあり、多くの店の前には行列が見られます。

数多くのコーヒーショップの中でも特に人気が高いのは、パイクプレイス1912番にあるスターバックスです。その人気の理由とは? 1971年3月の創業以来、今や世界的なブランドとなったスターバックスの特徴的な焙煎コーヒーでしょう。

店内は当時の面影が残ります。床、設備、カウンターなど、すべて創業当時そのままのものが残されています。はじめは、その行列の長さにびっくりするかもしれません。しかし、この店のバリスタたちは手早くコーヒーを淹れる技をマスターしているので、思ったよりも時間はかからないでしょう。

ミュージアム・オブ・ポップカルチャーで懐かしい思い出で浸る

シアトル・センター内、スペースニードルのすぐそばという、便利なロケーションにあるミュージアム・オブ・ポップカルチャー(MoPOP)。ポップカルチャーの歴史を展示するこの博物館では、心に残る懐かしい思い出がよみがえります。

SF、ファンタジー、ホラー、ヒップホップなど、さまざまなジャンルを網羅した没入型体験や、時代を象徴する展示品の数々が来場者を魅了します。

また、この博物館は建物自体のデザインも一見の価値があります。フランク・ゲーリーと彼のチームにより設計された外壁には、2万1000枚のステンレスとアルミニウムの帯板が使用され、天候によって外観の色が変わる仕組みになっています。

館内でポップカルチャーの思い出に浸ったり、宇宙船のような建築物を間近で見たりと訪れる価値は十分あります。

アマゾン・スフィアを訪れる

昔のようなパーテンションで区切ったオフィススペースとは異なり、最近は形状や規模はさまざまです。アマゾンのシアトル本社は、3つの巨大ドーム型というユニークな外観をしています。

特定の週末に事前登録制で一般公開される(詳細はシアトル・スフィアのウェブサイトを参照)一風変わったアマゾンの本社は、仕事場というより未来的な植物園と表現したほうがしっくりきます。

一般公開の日に訪問予定なら、30か国以上から集められた約40万種の植物や、約3,700m²もの緑の壁をぜひご見学ください。高床式のプラットフォームや木製の遊歩道、まるで木の上から鳥の視点で眺めるような絶景が広がります。

シアトル港周辺の飲食店

寄港中に地元の料理を楽しみたい方にとって、シアトルはおすすめの港です。市内では多様な食文化を体験することができます。また、ピュージェット湾に面しているため、レストランで提供されるシーフード料理は新鮮そのものです。

その中でも、カッパー・リバー・サーモンと牡蠣は、常に新鮮なものを味わえる地元の2大定番食材です。クラムチャウダーは街のいたる所で食べることができます。シアトルの真髄とも言えるこの定番料理を食べるのに最適な店を紹介するスレッドまでネット上に存在するほど、広く愛されています。

このような伝統料理だけでなく、シアトルにはアジア料理も数多くあります。寿司や照り焼き専門店などは、地元でも根強い人気があります。多くのアジア系レストランはチャイナタウン国際地区(CID)にあり、ベトナム料理やフィリピン料理を提供するレストランも軒を連ねています。

ちょっと変わった場所でお食事を楽しみたい方は、シアトル・スペースニードルの上層デッキにある「Atmos Café」やワインバー「ATMOS WINE BAR」がおすすめです。テーブル席は先着順ですが、素晴らしい景色とお食事を堪能するためには待つ価値があります。また、パイクプレイス・マーケットも、手軽なテイクアウトメニューをはじめ、バラエティ豊かなレストランなど幅広い選択肢があるおすすめスポットです。

シアトルのショッピング

多彩なショッピングも、シアトルの魅力のひとつです。フリーマーケットや古着屋、最新のカプセルコレクションまで、シアトルではあらゆるお店が展開しています。

バラード地区には独立系のブティックがたくさんあり、個性的な一点ものを求める方には絶好のショッピングエリアです。ダウンタウンと大学地区には、国内外の有名ブランドが数多く点在しています。パシフィックプレイス、ユニバーシティ・ビレッジ、ウエストレイク・センターなど、シアトルの主要なショッピングモールもこのエリアにあります。

地元で作られたシアトルらしさにこだわったお土産をお探しなら、パイクプレイス・マーケットがおすすめです。ハンドメイドのジュエリーや陶器、キャンドルやチョコレート専門店など、ありとあらゆるブースが並び、お土産を選ぶには最適な場所です。このマーケットは、36,421m²と広大な規模を誇ります。歩きやすい運動靴の着用をおすすめします。

シアトルでの移動

シアトルは公共交通機関が充実しており、移動が便利です。移動手段として最も便利なのは「キング郡メトロ」と呼ばれるバスでしょう。また、シアトルにはリンク・ライトレールやストリートカー(路面電車)などの公共交通機関網が張り巡らされています。

また、シアトル・センター・モノレールも一度は利用してみたい楽しい移動オプションです。このモノレールは、ダウンタウンのウエストレイク・センターモールとクイーン・アンの丘のふもとにあるシアトル・センター間を結んでいます。所要時間はわずか2分。約10分間隔で運行しています。

 

シアトル港の施設

シアトルには2つの港があり、どちらも街の中心部に位置しています。シアトルに入港する日によって、船はベル・ストリート・クルーズターミナル(66番桟橋)またはスミス・コーブ・クルーズターミナル(91番桟橋)に寄港します。

どちらのターミナルも敷地内に駐車場があり、事前予約はシアトル港湾局にて受け付けています。また、リンク・ライトレールを利用してシアトル空港まで移動することも可能です。クルーズ後に国内線をご利用になるお客様には、無料の手荷物配送サービスもご利用いただけます。

 

シアトルのお役立ち情報

通貨

シアトルの現地通貨は米ドルです。現金のお引き出しをご希望の場合は、市内のいたる所にATMがあります。また、デビットカードやクレジットカードも広くご利用いただけます。

気候

シアトルは雨の多い都市として知られていますが、実際には年間平均で149日しか雨の日がありません(マイアミの年間平均降水日数は135日)。

だし、シアトルを訪れる際には、予期せぬ雨に備えておくべきでしょう。雨が多い時期は、クルーズのピークシーズン外である10月から3月です。

6月から9月はシアトルで最も暖かい月になり、7月と8月の平均気温は22°C前後です。この時期にシアトルを訪れるのであれば、念のため、薄手の羽織ものや防水性の衣類をご用意ください。