ラーウィック、スコットランド(英国)
この地には6,000年ほど前から人類が生活しており、その痕跡は現在まで非常によく保存されています。中でも複数の時代にまたがる最も驚異的な遺跡の1つは、ラーウィックから南へ40kmの島の南端の岬に位置するヤールショフです。ここでは、新石器時代の住居の近くに青銅器時代の家屋が建ち、両者は地下トンネルでつながっています。鉄器時代には円形の石塔(ブロッホ)が建てられました。その後、古代スカンジナビア人がやって来て長屋を建てました。それは後の中世に農場となりました。その結果、さまざまな模様の乾燥した石壁が緑豊かな芝生の上に突き出たり沈み込んだりしている現在の姿になりました。その様子は目を引くと同時に学習機会も提供してくれます。
豊かな歴史は他の場所にも漂っています。復元されたクリッキミン・ブロッホはラーウィック近郊のクリッキミン湖を見渡せる場所に建っています。最も保存状態の良いブロッホの1つであるムーサ・ブロッホは、ボートですぐの場所にある同名の小さな島に位置しています。ヤールショフの近くにあるオールド・スキャトネスにもブロッホと、鉄器時代の村があります。
古代スカンジナビアの探検家たちがここに上陸した時、「泥の湾」という意味の「レア・ヴィク」という名を付けましたが、17世紀に現在の州都の基礎を築いたのはオランダのニシン漁師でした。それ以来、漁業はシェットランド諸島の重要な産業となっています。
ラーウィック市庁舎はとても目立つ建物です。町で最も高い場所にあり、1884年の完成時には、ニシン漁ブームに支えられた地域の富のシンボルでした。1665年に建てられ、1781年の再建時にジョージ3世の妻にちなんで名付けられたシャーロット砦では、2回の英蘭戦争において敵艦隊から受けた攻撃について学ぶことができます。もう1つの人気スポットは、ラーウィックの西9.7kmの場所にあるスカロウェイ城跡です。
州都にあるシェトランド博物館・公文書館は、考古学的な遺物から歴史的な写真、海洋に関する記念品、織物や籠細工などの地元の工芸品まで、さまざまな展示品で島の歴史を紹介しています。島は現在でも、ウールやカシミアのニットウェア、繊細なレースを施したショール、高級ジュエリーで有名です。
最後にご紹介するこの島の魅力はやはり豊かな自然でしょう。陸と海の圧巻の景色はこの島の特徴です。もちろん、この島で有名な可愛らしいシェットランドポニーにも会えるかもしれません。ツノメドリは野生動物ウォッチャーに人気です。メインランド島の南端にあるRSPB(王立鳥類保護協会)保護区のサンバラ岬では、約5,000羽の鳥のコロニーが、急勾配の草地と岩の崖を繁殖地として選んでいます。メ