コトル(モンテネグロ)

モンテネグロの要塞都市コトルは、外海から守られた雰囲気たっぷりの入り江深くに広がり、豊かな歴史を誇ります。曲がりくねった通りや美しい広場が印象的なこの町は、魔法のような魅力に満ちています。

9世紀に建てられたコトルの城壁は、日中は山の斜面に溶け込み、夜は光に包まれます。この圧巻の城壁の内側には、迷路のような歩道と抗しがたい魅力が詰まっています。

コトルへのクルーズは、日常を脱してロマンス、歴史、ユニークな美しさを求める方にぴったりの癒しの地です。湾に近づくにつれ、そびえ立つ山々の絶景がお客様を包み込みます。この湾がフィヨルドと比較される理由が理解できるでしょう。

この古都の歴史について学びたい方は、モンテネグロ海洋博物館へお出かけください。この博物館は、強力な軍港としてのコトルの歴史的地位を紹介しています。美しい18世紀の宮殿内には写真、絵画、武器、制服などが展示され、過去を生き生きとよみがえらせています。

ヴェネツィア共和国支配下の1555年に建設された、町への正面玄関である海の門も訪れてみましょう。ここには、町がナチスから解放された日付、共産主義のシンボルである星、チトーの名言など、いくつかの見どころがあります。表面に誇らしげに飾られたヴェネツィア共和国のシンボル、聖マルコを表す「有翼の獅子」もぜひご覧ください。最後に、聖トリプン像と聖バーナード像の隣にある15世紀の聖母子像もお見逃しなく。

コトルの観光はまず、おそらく最も印象的な建物である聖トリプン大聖堂から始めましょう。12世紀に奉献されたこのカトリック大聖堂は、多くの地震によって崩壊したため、再建せざるを得なくなりました。1667年にはバロック様式の鐘楼が増築され、コリント式の柱が伝統的なロマネスク風のタッチを加えています。聖トリプンの遺体は現在、チャペルに眠っています。

また、聖マリア生誕教会、聖ルカ教会、聖ニコラ教会など、コトルの歴史のさまざまな一面を垣間見ることができる教会も数多くあります。

コトルには宗教的な観光地だけでなく軍事的な観光地もあります。例えば、城壁は別の魅力を湛える必見の場所です。コトルの要塞化は9世紀にまでさかのぼり、14世紀には輪状の保護壁が完成しましたが、城壁は19世紀まで発展を続けました。アクティブな気分なら、1,350段の階段で約1,219mの距離を上り、海抜260mの場所まで行ってみましょう。このハイキングを頑張った後には、美しい眺望をお楽しみいただけます。ただし、日中の暑い時間帯を避け、こまめに水分補給をしましょう。

コトルは、徒歩で観光し、雰囲気に浸ることができる素晴らしい町です。市内のバーに立ち寄ってグラスを傾けたり、伝統的なモンテネグロ料理を試してみましょう。モンテネグロの伝統的な料理はジュヴェチ(唐辛子、スパイス、米を使った濃厚なビーフシチュー)ですす。食後にカロリーを消費したい方は、コトル湾の一番の絶景を眺められるポイント、水辺に向かいましょう。カヤック、遊泳、カタマランでのクルーズなど、コトル湾ならではのユニークな雰囲気と素晴らしい眺めをお楽しみください。